理事長所信

タガタメ

【はじめに】
2018年、私は諸先輩のお声がけを受け、青年会議所に入会いたしました。当時、日々の生活に満足していた私は、青年会議所は自分の時間を奪う厄介な存在のように感じていました。
しかし、そこで出会った仲間たちと共に活動し経験を重ねる中で、「自分のことばかりを考えていた自分」に気づかされ、まちづくりや子どもたちの未来など、自分以外の誰かのために行動することの意義を知り、この三浦という地に関わることの重みと責任を自覚するようになりました。
青年会議所には、まちの未来を本気で考え、新しいことに共に挑戦できる仲間がいます。一人では成し得ないことも、想いを同じくする仲間と協働することで地域に笑顔や活気を生み出せる。その一つひとつの行動がまちに確かな変化をもたらしていくのです。

【青少年育成 〜子どもたちの未来のために〜】
共働き世帯の増加や核家族化、そして少子高齢化の波は、ここ三浦にも確実に及んでいます。その影響は子どもたちの育つ環境にも現れ、地域で多様な体験や学びを得る機会は年々少なくなっています。
私自身、海に囲まれた城ヶ島で育ち、自然の中で遊びながら多くのことを学びました。転んでも立ち上がる強さ、仲間と助け合う大切さ、そして自然への感謝、その経験があったからこそ、このまちの魅力を心から誇れるようになりました。
今の子どもたちにも自然と共に生き、地域に育てられる喜びや温かさを感じてほしい。だからこそ私たちは、子どもたちが自ら挑戦し、成長できる環境を整えていかなければなりません。ただ教えるのではなく、自ら学ぶ力を育てること。ただ守るのではなく、信じて背中を押すこと。それが青少年育成の本質であると私は考えます。

「地球は君たちの遊び場だ」

私はそんな想いを、子どもたちに伝えたい。三浦には海と山に囲まれた風光明媚な自然、そして温かな人の繋がりがあります。恵まれた環境そのすべてが、子どもたちにとって最高の学び舎であり、挑戦の舞台です。その舞台に立った子どもたちがこのまちに誇りを持ち、自らの可能性を広げられる事業を創出いたします。
また、継続事業であるわんぱく相撲三浦場所は、本年で26回目を迎えます。毎年100名を超える子どもたちが参加し、地域の皆さまの支えと共に続いてきたこの事業は単なる競技ではなく、子どもたちが挑戦する「勇気」、相手を敬う「礼節」、支えてくれる人への「感謝」を学ぶ貴重な場です。私たちは、こうした心の成長を見守り、次の世代へ繋げていく使命があります。これからも三浦市相撲連盟、三浦市と共に、子どもたちの学びと挑戦の場を大切に育んでまいります。

【総務広報 〜組織の成長と魅力を伝えるために〜】
総務は、組織の中枢を担い、円滑な運営を実現する要であります。理事会や総会をはじめとした会議がスムーズに進むよう効率的な会議運営と、迅速かつ正確な情報共有を徹底し、活発な議論が展開される場を整えてまいります。
私たち青年会議所の事業は、その一つひとつが地域にとって大きな価値と魅力を持っています。私たちはどれだけ青年会議所の活動を自分の言葉で人に伝えられているでしょうか。どんな団体なのか、なぜこの活動をしているのか、まちのために何をしているのか。魅力的な組織であり続けるためには、各メンバーがその魅力を理解し、一人ひとりが自らの想いを語れるようになることが何よりの広報であり、地域に信頼される三浦青年会議所というブランドを築く力となります。
本年は青年会議所が主催する諸大会を、各委員会で例会として設え、メンバーが主体的に関わる機会を創出いたします。設営で得る学びと、参加することで得る気づき。この二つの経験を通じて、青年会議所の魅力と意義を、自らの行動で実感し、理解を深めてまいります。
そして、各種SNSやホームページの更新・情報整理・内容の精査にも力を入れ、青年会議所運動の「見える化」を図ります。正確でわかりやすく発信することで青年会議所の意義や存在価値への理解を広げ、共感を生み出すことで新たな仲間との出会いへと繋げていきます。
また、継続事業の献血例会は長い間三浦青年会議所が行ってきた事業であり、近年では同日に2ヵ所での開催や来場を促進するための仕組みづくりを行い、安定した血液の確保を目指してまいりました。本年も一人でも多くの方にご協力をいただけるよう取り組んでまいります。

【誰がためのまちづくり】
全国的な人口減少という課題は三浦市にも押し寄せています。かつて約5万人を数えた人口は、2040年には3万5千人程度にまで減ると予測されています。地域経済の縮小、働き手の不足、そしてまちの活力低下といった課題は多方面に影響を及ぼし、市民の暮らしに不安をもたらしています。しかし、私たちのまち三浦には、他の地域に劣らない大きな可能性があります。城ヶ島や三浦海岸、小網代の森などの豊かな自然、マグロや三浦大根といった食の資源など、多くの人々を惹きつける力を秘めています。
近年、三浦青年会議所は地域の魅力を発信するオータムフェスなどの事業を軸に、三浦の自然、食、人の温かさを体験してもらう機会を創出してまいりました。地域全体でまちの魅力を伝える仕組みを築き上げてきたことは、確かな手応えとして次の運動へと繋がっています。本年も三浦青年会議所は、交流人口の増加を通じて地域経済を動かし、行政、企業、他団体、市民、そして来訪者が一体となり、また訪れたいと思えるまちづくりを目指します。
また、三浦青年会議所は2027年に神奈川ブロック大会を主管いたします。青年会議所ほど準備を大切にする団体は他にはないと私は考えます。これまで行われてきた事業や大会の成功の裏には、徹底した準備と積み重ねがあります。関わってくださるすべての方に実りをもたらす大会の実現に向けて、今年度から挑戦と準備を惜しまず、目標に向かって心をひとつにし、次の時代へと想いを繋いでいきます。
そして、行政との連携もまちづくりを進める上で欠かすことはできません。昨年、三浦市では新たな市長が就任されました。これまで積み重ねてきた行政との信頼関係を大切にしながら、新たな体制のもとでも、より強固な連携を築いていくことが求められています。三浦青年会議所は毎年、市長とまちの課題や未来の可能性について意見を交わす機会を設けてまいりました。それぞれの立場から共通の課題認識を深め、行政と青年会議所が一体となって三浦のまちづくりを進めていける関係を本年も築いてまいります。

【結びに】
青年会議所に入会してから、私は本当に多くのことを学ばせていただきました。事業の組み立て方、まちづくりの議論、地域との関わり方、それぞれが貴重な経験です。けれど、振り返ればどの瞬間にもあったのは「人」でした。仲間と語り合い、悩み、ぶつかり、そして笑い合った日々。どれだけ学びを重ねても、最終的に行き着いたのは人と人との繋がりなのです。 誰かのために想い動いたとき、同じように誰かが自分のためを想い動いてくれる。その繋がりこそが、私を支え、今の私をつくってくれました。そしてそれは、やがて地域や社会を動かす大きな力になると確信しています。今こそこの想いを形にするときです。これまで私が受け取ってきたたくさんのご縁や学びを次の世代へ、そしてまだ見ぬ仲間へと繋いでいく。その覚悟を胸に、自ら先頭に立ち全身全霊で走り抜いていくことをお誓い申し上げ、公益社団法人三浦青年会議所第65代理事長として一年間邁進してまいります。

理事長 森江 憂

2026年度 第65代